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バレエダンサーになる為に

 

 

お   名   前:西川 啓輔 様
入       学:2011年4月~
お世話になった先生:松浦なおき先生
ご   職   業:バレエダンサー
連   絡   先:Instagram

Q.現在のお仕事について教えてください。

アメリカのインディアナ州フォートウェインにあるバレエ団でダンサーとして活動しており、7月と8月のオフシーズンには日本に帰国し、国内でも舞台がありますのでバレエダンサーとして活動しています。

オフシーズンを除く期間は、アメリカのバレエ団と契約を結んでいるため、主にアメリカでの活動が中心ですね。
公演がない時は、契約しているバレエ団でのリハーサルがメインになります。

 

真ん中:西川 啓輔さん

Q.なぜこの仕事を目指そうと思ったのですか?

バレエを始めたのは6歳のころで、姉がバレエをしており、その練習を見学した時に誘われたのがきっかけです。
最初はバレエダンサーを目指していたわけではなく、情熱を持って取り組んでいたわけでもありませんでした。
しかし、高校入学前にアメリカへ留学し、バレエダンサーの舞台を目の当たりにしてから、バレエの魅力に深く感銘を受け、本格的に練習を始めました。
仁川学院に入学後、バレエの練習を重ねる中で、「プロのバレエダンサー」に向いていると感じ始めました。
勉強が得意ではなく、他の得意分野も見つからなかったこともありますが(笑)、今までの人生を振り返ってみるとバレエは私の人生に深く関わっていましたし、プロのバレエダンサーを目指していた時に大会で優勝を重ねたことが、決定的な要因でした。
この経験がバレエダンサーを目指す自信に繋がり、在学しながらもバレエの練習もしていましたが「プロを目指すなら本格的に練習した方がいい」という両親の助言もあり、高校1年生の終わりに学校を辞め、プロを目指して本格的に練習を始めました。

Q.実際に働いてみてどうでしたか?

一番はプロとして舞台に立つというプレッシャーがありました。
特に初めての時は、お金を支払うお客様に対して「失敗は許されない」と感じ、緊張の連続でした。
しかし、いつも緊張しているわけにはいかないため、舞台に立つ直前には劇場のスポットライトを見つめ体を動かし、緊張を解すルーティンを実行していました。今では舞台に立ってもほとんど緊張しなくなりましたが、そのルーティンは今でも続けています(笑)。

Q.この仕事のやりがいは?

お客様の前で踊りを完璧にこなした後の達成感が大きいことですね。
舞台稽古を何度もするので、踊り切った後は「頑張ってよかった」と思えるので・・・・

あとはお客様からの拍手がこの仕事をするうえで非常にモチベーションを高めてくれます。

Q.仁川学院時代に学んだことで印象的だったことは?

宗教に関する授業は非常に印象深いものですね。
日本では宗教に接する機会が少ないかもしれませんが、海外では宗教が戦争の一因となることもありますし、そういったことに触れることは貴重な経験になりました。
私自身、留学の経験があるため、その実感はずっと強いものがありました。

Q.仁川学院卒業後は、どのようにしておられましたか?

高校1年生の時に高校を退学し、バレエの大きなコンクールで1位を取ることを目標にバレエに専念していました。
その後、コンクールで第1位を獲得し、優勝した特典としてワガノワ・ロシアバレエアカデミースカラシップ受賞し、奨学金をいただきながらワガノワ・バレエ・アカデミーで2年間バレエを学びました。
日本に帰国後も様々な大会で1位を取り、アメリカのバレエ団からオファーが来て、ニューヨークのゲルシー・カークランドという有名なバレリーナの方が立ち上げたバレエ団に2年間所属し、そこからマイアミのバレエ団に3年間所属しました。
マイアミのバレエ団今のカンパニーに所属予定だったのですが、入団前にコロナが流行してしまいました。
コロナ禍の時は舞台もなく、練習も密になってしまう為あまり頻繁には出来ない状態が1年程続きましたが、現在所属しているカンパニーに無事入団することができ、今に至ります。

ワガノワ・ロシアバレエアカデミー・・・ロシアにあるクラシックバレエ学校で、毎年3,000人以上の入学希望者がオーディションを受けるのに対して入学が認められるのは約60人ほどで、生徒はさらにそこから毎年評価により選抜され、最終的にすべての課程を修了して卒業するのは25人ほど。

Q.留学していたと伺いましたがその時の心境や感想をお聞かせください

不安よりもワクワクする気持ちがありました。
アメリカにいた時は、街に活気があり、陽気な人々が多く、打ち解けやすい環境でした。
一方、ロシアは静かな雰囲気の人が多く、ロシアの人と話すときは「何か怒らせてしまったかもしれない」と心配になることがしばしばあり、コミュニケーションに苦労したことがありました。
振り返ると、ロシアとアメリカはまるで正反対の雰囲気でしたね。
また、ロシアではバレエダンサーが公務員として扱われることに驚きました。
ロシアのスクールにいた時、皆が卒業後に有名なバレエ団に入団できるという将来の安定を目指して、非常に熱心に取り組んでいたことが印象的でした。

一問一答

Q.仁川学院に入学しようと思ったのは何故ですか?

家から通いやすかったからです(笑)

Q.あなたが思う仁川学院の一番いいところを教えてください。

面白い先生が多いところですね。
学校を辞める前にお世話になった松浦先生は、学年全体の前でコルベ講堂で踊る機会をくれました。

Q.仁川学院時代の印象に残っている思い出はありますか?

友達と昼休みにサッカーをしていたことですね。
ほとんど毎日のようにしていたので今でもいい思い出になっています。

Q.仁川学院の卒業生の皆様に何かPRしたいことはございますか?

是非、舞台見に来てください。
FORE WAYNE BALLET:プロフィール
https://fortwayneballet.org/dancers/keisuke-nishikawa/

Q.仕事や趣味で繋がりたい方がいましたら教えてください。

FPS系のゲームを趣味でしていますのでゲーム好きの方とつながりたいです。

Q.最後に仁川学院学生の皆様にメッセージをお願いします。

やりたいことがあるなら、諦めずに取り組むべきですね。
やりたいことで収入を得ることは非常に楽しいですし、諦めなくて良かったと感じる時が必ず来ます。
だから、諦めずに挑戦し続けてほしいです。

    

インタビューを終えて

インタビューでは、仁川での学生生活を明るく懐かしむ様子で話されていました。
プロのバレエダンサーを目指す為、在学期間は1年間でしたが、仁川学院での出会いや、自分を支え応援してくれた先生方への感謝の気持ちは今も変わらず、仁川での日々は西川様にとって大切な思い出として残っているようでした。
インタビューを通じて感じたことは、幼少期から続けてきたことが現在の西川様を形成し、継続の重要性と決して諦めない強い意志が、西川様の原動力になっていることが伝わってきました。

西川様、お忙しい中インタビューにご協力いただき、心から感謝申し上げます。